ランカウイ島旅行記

2004年12月04日 プロローグ・目的地の最終選考
 今年の休暇は6日間。日本人の平均的な海外旅行の日数である。が、自分にとってのこれまでの平均値 よりもかなり短い。職場から与えられる休暇の日数なのだから、そんなところで愚痴を言ってもショウがな い。「与えられた時間で、いかに効率よく、海外旅行を満喫できるか?」に、勝敗は関わってくる。
 例年(10日間以上)のごとく、船に乗ったり、バスに乗ったりと、目的地に行くまでに余計な経路は使えな い。目的地に国際空港があって、空港から宿泊地までタクシーで30分以内の地が旅行先の候補として挙げ られた。
 第1候補はロタ島。第2はインドネシアのスラウェシ島。そして第3の候補地がマレーシアの各島である。
 ここから、消去法によって候補地を更に絞る。まず、第1候補地のロタ島であるが、飛行機のアクセスが悪 かった。乗り継ぐにしても、一日1便の航路では短期間の旅程に対応できない。しかも、現地の物価も高 い。日頃の安給料を実質的に膨らますことが旅の目的でもあるので、今回は見送ることにした。
 第2のスラウェシ島はアクセスも良く、物価も安い。しかし、2年連続でインドネシアの訪国では味気がな い。未知の国を数多く、自分の目で見て回ることも我が旅の目的なのである。
 さて、第3候補のマレーシア。実は、マレーシア入国の経験はあることはある。13ヶ月間のオーストラリア留 学から日本に帰国する際に、クアラルンプールで2日間のストップ・オーバーを経験している。とはいえ、一 国の首都での滞在のみでは、この国を知り尽くしたとは言えない。現に、この時は「ツイン・タワー」や「スリ・ マハマリアマン寺院 」などの観光名所を足早に回っただけであった。
 さて、マレーシアには南国ならではのリゾート地が全土に散らばっている。マレー半島の西海岸には、「ペ ナン島」と「ランカウイ島」。東海岸には「レダン島」「パンコール島」や「ティオマン島」。そして、ボルネオ島の 「コタキナバル」と秘境「シパダン島」だ。
 ここで重要なのが旅行シーズンである。マレー半島は中央に山脈が縦断して位置する。その為に、モンス ーン(季節風)がこれを境に湿った空気と乾いた空気とに分断してしまうのである。日本の冬の気圧配置と 似た現象といえば分かり易い。結論を言えば、マレー半島東部は10月〜3月が雨季。一方の西海岸は6〜 9月が雨季である。この時季は多くの施設がクローズとなる。
 南の楽園好きなら一度は訪れたい秘境地であるボルネオの「シパダン島」であるが、この島がややこし い。まずアクセスの悪さである。クアラルンプールからだと、国内線を2回乗り継いでタワワという町に降り る。ここから車、そしてセスナ機かボートに乗り継いで到着する。自然保護のために2005年から島が閉鎖さ れるという噂もある。そして、何よりも怖いのが、フィリピンやマレーシアのサバ州で暗躍するテロ組織「アブ・ サヤフ」の存在である。日本人の被害が無いからニュースにはならないが、外国人旅行者が誘拐される事 件の多発地帯なのである。
 以上、様々な理由から、今回の目的地はマレー半島・西海岸の「ランカウイ島」に決定した。隣のペナン島 には無い、ランカウイ島の特徴は後述する。



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