ランカウイ島旅行記
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朝。目が覚めると、カーテン越しの夜明けの色は青だった。初めて窓越しから眺めた外の景色は山だっ
た。大海原の景色が拝めないのは残念であるが、安い宿泊料なのだから仕方はない。
そして、すぐ手前にはこけの生えた汚い沼が・・・。明らかに裏庭の景色であった。昨夜は一晩中、蚊に悩
まされた理由もはっきりした。
朝靄が立ちこめる夜明け。舗装道路を走る車が水しぶきをはねる音が遠くに聞こえる。どうやら、今日の
天気は雨らしい。島巡りの日帰り旅行を明日に延ばした決断がアッパレと思う一瞬だった。
午前7時が過ぎ、朝食券を握りしめてレストランへ向かう。入り口で券をチェックする係はSHUIBだった。一
体この男の本職は何なのだろう?
私を確認するやいなや、彼は物陰へと私を誘導した。そこで手渡されたものはヘルメットとキー。これらが
レンタル契約したバイクの付属品とは容易に理解できたが、このコソコソしたやりとりがどうも納得できな
い。
朝食はビュッフェ(バイキング)形式の食べ放題。7時の営業開始直後にも関わらず、各テーブルは既に
客たちで占められている。西洋人やマレー人の家族・団体が多く、日本人は皆無の様子である。
単独参加の私は小さめのテーブルを探して着席した。すると、向かいのテーブル席に着く西洋人のおじさ
んも連れがいない様子である。
(奥さんはまだ部屋で寝ているのかな?)
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