ランカウイ島旅行記
|
|
私にディナーを奉仕してくれたレストランのボーイ。ボーイといっても熟年のおじさんであるが、私の席の横
にピッタリと着きだした。そして、明日以降のシケジュールをしきりに聞きだしてくるのである。我がアジア滞
在の経験で言えば、この輩は「ツアーのセールスマン」と言ったところだろうか。
「ホテルのカウンターで申し込むから・・・」
と、私が断ると、
「内容は同じでも、自分を通してもらいたい」
と、懇願されてしまった。マージン等、個人的な裏金・手数料が関係していることは明白だった。
まず、彼に勧められたツアーが、アイランド・ホッピングである。私も、無人島で風景写真を撮るために行っ
てみたかったので、即契約した。ツアー代金はRm150(4200円)と、パンフレットやツアーデスクに掲載された
金額となんら違いはない。さすが、ボッタクリの存在しないツーリズム国家だけのことはある。領収証もその
場で発行してくれた。それにサインされたこの人の名前は「SHUIB」さんだった。
私の第六感で、明日は雨と予想していた。そこで、「アイランド・ホッピング」の日程は翌々日に決めた。す
るとSHUIBは、
「明日はどこに行く?」
と、またしつこくなってきた。
「バイクを借りて、島内一周する予定」
と、私が答えると、
「バイク・レンタルは一日Rm35(980円)ね」
と、言って新たな領収証を切りだした。実は、タクシーで空港からホテルに来るまでの間、私は通りに掲げら
れた看板でレンタル・バイクの相場はしっかりと把握していた。大体、RM20(560円) 前後だった。それに比
べれば、Rm35は高値であるが、ホテル所有のバイクなら安心だし、全く歩く必要がないので便利だと思って
契約した。
ホテル部屋に戻って、空港で貰った島内マップを広げる。島内で唯一のタウンと呼ばれるクアの街までの
確認である。その街で両替や生活必需品の購入など、今回の旅で必要な用を済ませなくてはならない。
蚊がブーンと煩くなってきた。
(ロビーで、虫除けを貰っておけばよかったな)
顔の耳付近をピシャッと叩くこと数十回。こうして旅行初日は終了した。
|
|
|
|