ロンボク島旅行記
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スンギギの街は2Kmに及ぶメイン・ストリートを中心に形成されている。そのストリートの両側には洒落
たレストランやホテル、コテージが並ぶ。夜は屋台が出没し、レストランではバンドの生演奏も行われ、
結構騒々しい。
ところがこの時期は雨季突入のオフ・シーズン。去年のバリ島爆弾テロの影響も加わって、観光客は
非常に少ない。倒産したホテルの数も少なくなかった。すると、当然人員の余るのが物売りやポン引き
といった怪しい奴ら。私の歩く方向にしつこく着いてくる。一番多いのがネックレスや時計を売る物売り
たち。彼らはその売り上げでその日の食事を賄うのだから必死である。早くもこのような輩たちを相手
に、首を横に振る仕草を繰り返すことに疲れてしまった。
「トロピカーナ」というイタリアン・レストランで食事することにした。好物のピザがインドネシアでは安い
から、早くもその欲望に駆られてしまったのだ。店員に勧められてオーダーしたのは、ミドル・サイズ(当
然半分くらい食べ残した)のトロピカル・ピザ。南国フルーツ盛りだくさんのトッピングでRp.30,000(400
円)の激安。窯で焼き上げるから、30分以上待たされると言うことなので、ビンタン・ビール大瓶を飲み
ながら、店員と話して情報収集。やはり爆弾テロの影響は深刻らしい。
「かつて賑わった頃は、どこのホテルやレストランも客で溢れていたものさ」
と、店員は語る。
さて、このレストラン。客はほとんど居なくて、私以外は隣のテーブルの西洋人カップル?のみ。その
お隣さんが、
「ご一緒しましょう」
と誘ってくれたが、遠慮しておいた。とりあえず握手だけして、挨拶は交わしておいたのだが、一方の男
が見るからにゲイだったからだ。刈り上げヘアーに赤のチョッキ姿のその男の目は明らかにぶっ飛んで
いた。
腹一杯でホテルへの帰り道。また物売りたちに声を掛けられる。
「アンニョンハセヨー」
「I'm not Korean」
「コンバンワー、コンニチワー、ナカダ(サッカーの)、ハッパあるよオンナも」
と、まあどこでも同じなアジアでの光景。インドネシアの初日はこうして終わった。
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