ロンボク島旅行記

2003年11月05日 ルマ・マカンとワルン
 午後5時。ホテルに戻ってすぐに散歩に出た。目当てはワルンのピサン・ゴレン。インドネシアを知らない人に とっては、何のことかサッパリ解らないと思うが、ワルンとは通り脇に営業する屋台のこと。ピサン・ゴレンはお やつで「バナナの唐揚げ」のことである。
 ホテル前すぐのところで営業するワルンは早くもジモティ達で賑わっていた。私が覗いていると、不思議にも 客のひとりが接客しだした。素手でピサン・ゴレンをつかんで、袋に詰める。お世辞にも衛生的とは言えない。 まだ夕食には早いので、コンビニみたいなスーパーでアンカー・ビールの大瓶2本を買って持ち帰る。ビール一 本丁度Rp.10,000(130円)の小売価格だった。
 お目当てのピサン・ゴレンはモンキーバナナの唐揚げ。というよりは天ぷらだった。コロモがパリッとしていて、 酸っぱいバナナとの相性はバッチリだった。
 さて、日も沈んで夕刻。今日の夕食はルマ・マカンと決めている。ルマ・マカンとは食堂のこと。ローカル色が 濃くて、現地の人が利用するもの。スンギギでは唯一のルマ・マカンである「スナン」という店に足を運んだ。英 語は通じないかな、と心配していたが、ちゃんと通じた。最初、「イカン・ゴレン(魚の唐揚げ)」を注文したが、
 「生憎、ひとり用のサイズのものがない」
と言ってきた。
 「とりあえず実際にモノを見せてくれ」
と、私が頼んだら、奥から生の魚を持ってきた。案の定デカ過ぎたのでパスする。仕方なく昼にも食べた「アヤ ム・ゴレン」をオーダーする。
 今回の「アヤム・ゴレン」はホンモノ中のホンモノ。若鶏が丸1匹、そのままの姿だった。昼にクタのレストラン で食べた時は、カットされていたのに。頭こそ付いていなかったが、あばら骨はそのまま。非常に食べにくい。こ こで思い出したのが、昨日のベモ内で生きたひな鳥を持っていた女性の姿。その大きさは丁度これくらいだっ た。やはりペットなんかではなく、食用だったのか。日本のレグホンの味に慣れてしまっているせいか、脂身が 全くなく、サッパリし過ぎている印象を持った。
 店内の客は地元の人ばかりで、店の赤ん坊や猫も登場してきて、ローカルな雰囲気は最高だった。傍にある モスクからは大音響のコーランがスピーカー越しに鳴り響く。明日はいよいよギリ島入り。スンギギ最期の夜は こうして終わった。 



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