ロンボク島旅行記

2003年11月12日 再びチャンギ空港
 今回のトランジット(乗り換え)は約2時間。当然、空港の外に出る時間はないので、空港内で過ごすことにな る。まずは腹ごしらえの為にレストランを探す。回転寿司店があったので、迷わずここにした。回転寿司にもか かわらず、客の回転が悪いので、ベルトは回っていない。上寿司に相当する名称のものをオーダーした。隣の カウンターには日本人女性が独りで座っていた。流ちょうな様で、たどたどしい英語でのやりとりが聞こえる。日 本人に聞かれる自分の英語ほど嫌なものはない。自分の注文も自然と小声になる。
 見た目は立派な寿司も、味は最悪。酢が効いていないシャリだった。西洋人のおばちゃんがのり巻きを食べ ていたが、
 「これは本当の寿司ではありませんよ」
と、忠告したい気持ちが山々だった。
 レストラン内でも禁煙なので、早々と食事を済ませて、ひまわり畑のある喫煙所に行く。ギリ・アイルでは満月 だった月も、今晩は1割くらいが欠けていた。珍しかったのはその月の欠け方。赤道直下では真上から欠けて いた。
 インターネット・コーナーがあったので、30分間契約する。ここは普通のネット・カフェとはシステムが違って、 前払い制。メールを打っていたら、寿司店で隣だった日本人女性がまた、私の横に座った。彼女は10分契約だ ったらしくて、カウントダウン中に慌てて係を呼んで、もう20分の延長を頼んでいた。
 残り10分位というところで、皮肉にも我が便のファイナル・コールのアナウンス。ここからは搭乗ゲートが大分 遠いので、残りの分を捨てて、とにかくゲートに向かって走った。ゲートでは丁度、ファーストクラスと障害者や幼 児の搭乗が済んだところだった。
 ほとんどの乗客が着席し、頭上のトランクの扉を機内係が閉めて回る。そんな機内に息せき切って走り込む 1人の邦人女性。寿司屋とインターネットで私の隣に座っていた女だった。 



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